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soranokizunaのカケラたちや筆者のひとりごとを さらさらと ゆらゆらと
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こんばんは。

約10日ぶりの更新となりました。
更新が停滞いたしましたこと、心よりお詫び申し上げます。


さて、今回はカミュの演説から入りました。
実はこのエピソードは大変緊張いたしました。
というのも、建国演説とはどんなものか分からず、演説に関する本を読みあさりました。
筆者の文才ではこの演説で精一杯です、もう頑張れません・・・(涙。

これまで様々な演説が人を動かし、世界を動かしてきました。
その言葉に耳をすませる内に、言葉によらない演説=沈黙の演説があってもいいのではないかと
思うようになりました。
そして生まれたのが、カミュの「沈黙の演説」です。
この演説の中に、これから世界が迎える激動の未来を示唆し、
さらにカミュ自身が抱く使命を盛り込んだつもりです。
(かなーり分かりづらいと思いますが・・・。筆者、撃沈。)

なお、お気づきの方もいらっしゃると思いますが、
『私が捧げることができるものは、
ただ血と汗と、涙と労苦だけである。』という言葉は、
ウインストン・チャーチルの有名な演説(1940年ロンドンの下院にて)を重ねています。
チャーチルは第二次世界大戦中のイギリスの首相で、
その雄弁さからいくつもの有名な演説が後世に語り継がれています。
特に、『わたしには、血と労苦と涙と汗しか提供できるものがない』という文言で有名な演説は、
第二次世界大戦中、ナヒスドイツの脅威にさらされていたイギリスを奮い立たせたといわれています。
(サイモン・C・モンテフィオーレ『世界を変えた名演説集』清流出版2009年)

ガンダムの世界では、数々の名演説が世界を動かしてきました。
この物語でも、いくつか演説が挿入される予定ですので、
これまでの歴史の中で語り継がれた名演説の足元にも及ばない
本当につたない演説となってしまいますが、
皆さまの寛大なお心でご容赦くださいますようお願いいたします。

また、今回のエピソードの参考文献は「Read more…」以下をご覧ください。


さて、建国式典で流れたラクスの映像にアスランとカガリが不安を抱きました。
キラに会いに行ったはずのラクス・・・ですが建国式典には出席しておりません。
何が起きたのかについては、今後明らかになってまいります。
少々不安に思われた方もいらっしゃるかと思いますが、
最後はそれぞれのキャラクターが前を向いて終われる結末を用意しておりますので
その点はご安心ください。

次回、ジュール隊の皆さまとアスランとカガリの登場です!
 

拍手[13回]

<参考文献>

(1)サイモン・C・モンテフィオーレ『世界を変えた名演説集』清流出版2009年

モーセの十戒に始まり、J・W・ブッシュの9.11演説に結ばれるこの本は
表題のとおり歴史を変えた演説が綴られています。
簡潔な歴史的背景の解説付きなので、とても読みやすいです。
筆者が特に惹かれたのは、
エリー・ヴィーゼルの『無関心の危険性』です。
ヴィーゼルはナチス・ドイツの強制収容所に送られた経験を持つ作家で、
語られる言葉には人間の正義に訴えるものがあります。

無関心であることは、怒りや悲しみよりも危険であること。
人間性を奪うものであること。
だから、無関心は全ての終わりであること。
誰かに無関心であることは、
誰かを見捨て、誰かの人間性を否定することであるため、人間の罪であること。
その罪を犯して自分自身を裏切り、自分自身の人間性さえも失うため、それは人間の罰であること。
無関心の危険性こそ、20世紀の教訓であるとヴィーゼルは語ります。

“つい”無関心になってしまう現代において、
戦争という歴史に根を張るヴィーゼルの問いは、非常に厳しい響きを持ちます。
しかし、この問いから目をそらさずに、絶えず自分自身に問いかけ、応え続けていくことこそ
大切なのだと筆者は思います。

そんな訳で、エリー・ヴィーゼルの演説は本当にお勧めですので
是非ご一読いただければと思います。
 

(2)宮田光雄『ナチ・ドイツと言語―ヒトラー演説から民衆の悪夢まで―』岩波新書2002年

ヒトラーの演説の手法についても参考といたしました。
ナチス・ドイツの歴史的な罪については多くが語られていますが、
しかし確かにヒトラーは演説の、人の心に訴えかける言葉の、天才であったとも言われています。
現代に生きる筆者が、ヒトラーの演説の先に行き着いた未来を知っていても、
語られた言葉に人の心を揺り動かす力を感じてしまいます。
この本は、ナチス・ドイツ当時の言語に焦点を当てたもので、
平易な言葉で分かりやすく思考を導いてくれるため、めちゃめちゃ読みやすかったです。


(3)荒このみ編訳『アメリカの黒人演説集 キング・マルコムX・モスリン他』岩波文庫2008年

民衆の言葉の響きと、そこに流れる想いと、馳せられた願いを知るために、
アメリカの黒人の方々の演説集も参考といたしました。
こちらは、自分自身の経験に基づいた切実な想いが、言葉から生々しく伝わってきます。
特に印象に残っているのが、サーグッド・マーシャルの『憲法―生きている文章』です。
合衆国憲法の素晴らしさは、自由と民主主義の理念にあるだけではなく、
アメリカのマイノリティが新の自由を勝ち取り、民主主義社会を完成させていった軌跡にあるのだと
述べています。
言葉から、静謐な強さを感じました。

最後にオバマ大統領の演説を収録しているので、
アメリカの黒人が歩んだ道を彼らの言葉を通して感じることができます。
こちらもオススメです。
 

付け焼刃的ではございますが、ソフィア建国演説を執筆するため
これらの本を通して勉強する中で感じたのは、言葉の力の大きさです。
言葉は確かに人の心に触れ、心を動かし、そして人を動かしていきます。
筆者の綴る言葉はへなちょこですが、これからも沢山の言葉に触れ、
言葉の奥にあるその人の心に耳を傾けられたらと思います。

文献紹介が長くなりましたが、ここまでお読みくださりありがとうございました。
 

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<参考文献>

(1)サイモン・C・モンテフィオーレ『世界を変えた名演説集』清流出版2009年

モーセの十戒に始まり、J・W・ブッシュの9.11演説に結ばれるこの本は
表題のとおり歴史を変えた演説が綴られています。
簡潔な歴史的背景の解説付きなので、とても読みやすいです。
筆者が特に惹かれたのは、
エリー・ヴィーゼルの『無関心の危険性』です。
ヴィーゼルはナチス・ドイツの強制収容所に送られた経験を持つ作家で、
語られる言葉には人間の正義に訴えるものがあります。

無関心であることは、怒りや悲しみよりも危険であること。
人間性を奪うものであること。
だから、無関心は全ての終わりであること。
誰かに無関心であることは、
誰かを見捨て、誰かの人間性を否定することであるため、人間の罪であること。
その罪を犯して自分自身を裏切り、自分自身の人間性さえも失うため、それは人間の罰であること。
無関心の危険性こそ、20世紀の教訓であるとヴィーゼルは語ります。

“つい”無関心になってしまう現代において、
戦争という歴史に根を張るヴィーゼルの問いは、非常に厳しい響きを持ちます。
しかし、この問いから目をそらさずに、絶えず自分自身に問いかけ、応え続けていくことこそ
大切なのだと筆者は思います。

そんな訳で、エリー・ヴィーゼルの演説は本当にお勧めですので
是非ご一読いただければと思います。
 

(2)宮田光雄『ナチ・ドイツと言語―ヒトラー演説から民衆の悪夢まで―』岩波新書2002年

ヒトラーの演説の手法についても参考といたしました。
ナチス・ドイツの歴史的な罪については多くが語られていますが、
しかし確かにヒトラーは演説の、人の心に訴えかける言葉の、天才であったとも言われています。
現代に生きる筆者が、ヒトラーの演説の先に行き着いた未来を知っていても、
語られた言葉に人の心を揺り動かす力を感じてしまいます。
この本は、ナチス・ドイツ当時の言語に焦点を当てたもので、
平易な言葉で分かりやすく思考を導いてくれるため、めちゃめちゃ読みやすかったです。


(3)荒このみ編訳『アメリカの黒人演説集 キング・マルコムX・モスリン他』岩波文庫2008年

民衆の言葉の響きと、そこに流れる想いと、馳せられた願いを知るために、
アメリカの黒人の方々の演説集も参考といたしました。
こちらは、自分自身の経験に基づいた切実な想いが、言葉から生々しく伝わってきます。
特に印象に残っているのが、サーグッド・マーシャルの『憲法―生きている文章』です。
合衆国憲法の素晴らしさは、自由と民主主義の理念にあるだけではなく、
アメリカのマイノリティが新の自由を勝ち取り、民主主義社会を完成させていった軌跡にあるのだと
述べています。
言葉から、静謐な強さを感じました。

最後にオバマ大統領の演説を収録しているので、
アメリカの黒人が歩んだ道を彼らの言葉を通して感じることができます。
こちらもオススメです。
 

付け焼刃的ではございますが、ソフィア建国演説を執筆するため
これらの本を通して勉強する中で感じたのは、言葉の力の大きさです。
言葉は確かに人の心に触れ、心を動かし、そして人を動かしていきます。
筆者の綴る言葉はへなちょこですが、これからも沢山の言葉に触れ、
言葉の奥にあるその人の心に耳を傾けられたらと思います。

文献紹介が長くなりましたが、ここまでお読みくださりありがとうございました。
 

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